「1日に約7人」これは、日本における子宮頸がんの死亡率です。子宮頸がんは、早期に発見できれば根治できる疾患であるにも関わらず、これほど多くの女性が亡くなっています。この死亡率からも分かるように、子宮頸がん検診の受診率が非常に低いことが大きな問題です。当院では一人でも多くの女性を救うため、子宮頸がん検診の啓蒙に取り組んでおります。
子宮頸がんについて
子宮頸がんとは?
子宮は「子宮体部」と「子宮頸部」と呼ばれる部分で構成されています。その子宮頸部にできる癌のことを子宮頸がんといいます。ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルス感染が原因で、性交渉により感染します。性交経験のあるほとんどの女性が一度は感染するといわれていますが、90%の方は免疫の力により自然にウイルスを排出することができます。
子宮頸がんの進行
子宮頸がんは、はじめから癌が発生するわけではありません。感染からはじまり、癌の前段階である「異形成」という状態を経て、表面だけに癌がある「上皮内癌」、さらに進行することで「浸潤癌」となります。早期に発見できることで、子宮の入り口のみを切除する方法で子宮を温存することができます。
子宮頸がん検査について
子宮内をブラシで少し擦り、細胞を採取することで検査を行います。最初のスクリーニング検査で異常が見つかった場合、子宮内の異形成の部分の組織を採取し、再度検査を行い細かい進行段階を判断していきます。子宮頸がんの多くは、性交によるウイルス感染のため、性交経験がある方は年齢に関わらず検査を受けていただくことで、早期に病変を発見することができます。最低でも1年に1回検診を受け予防していきましょう。当院では検査の痛みがないように最大限の配慮をしています。
一人でも多くの女性を救いたい
子宮頸がんは、30代から40代の女性に多いといわれていました。しかし、最近では20代の若い女性も増加傾向にあります。そして、年間で約2500人の方が子宮頸がんで命を落としています。
もっと早期に発見することができていれば、救えた命はたくさんあったはずです。私たちスタッフ一同、子宮頸がん検査を啓蒙していくことで、一人でも多くの女性を救いたいと考え取り組んでいます。
子宮頸がんワクチン
子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種について
接種の対象となる方
下記を満たす方が、改めて接種することが可能です。
- 1平成9年度生まれ~平成17年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性
- 2過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない