日本産婦人科学会では、妊娠を望む男女が避妊をしないで性交をしていても一定期間(一般的に1年)妊娠できない状態を「不妊」と定義しています。10組に1組が不妊に悩んでいると言われていますが、近年の晩婚化により現状ではそれ以上の割合だと考えられています。子どもが欲しいと考えられているお二人と一緒に、治療に取り組みサポートしていきます。
不妊検査について
今は妊娠を希望されていない方でも、いざ子どもが欲しいと思われたときに後悔がないよう不妊検査を受けていただくことをおすすめしています。当院の不妊検査では、女性の卵巣内にある卵子の数を調べることができます。卵子の数を把握できることで、ライフプランや不妊治療を計画する際の一つの目安となります。
不妊治療について
タイミング療法
患者様の年齢や身体の状態に合わせた治療方法で、妊娠しやすい環境に整えていきます。また、妊娠しやすいタイミングをサポートすることで、最も自然妊娠に近い状態で妊娠成立までをお手伝いします。
PFC-FD / ACRS療法
患者様の自己血を使用する再生医療で、他の不妊治療とも併用が可能です。子宮腔内の改善(子宮内膜が薄いなど)が期待できる「PFC-FD療法」と、着床不全や流産の原因となる子宮内の炎症を抑える「ACRS療法」を導入しております。
それぞれ、有効成分を子宮腔内に注入するだけの治療のため、痛みや通院負担が少ないことが特徴です。
人工授精
タイミング療法がうまくいかなかったときの次のステップとしての治療方法です。排卵日を判断し、子宮に精子を送り込むことで受精・着床までをお手伝いします。それ以降の流れは自然妊娠と同じです。排卵時期を判断、精子を選定し子宮に送り込むことで、妊娠成立までをサポートしていきます。
不妊の原因
不妊症の原因は様々です。WHO(世界保健機関)は、原因の41%が女性側の問題、24%が男性側、24%が男女ともに問題があると発表しています。このことからも、不妊治療は女性だけの問題でないことが分かります。男女共に検査を受けていただくことが、不妊治療の第一歩であり妊娠成立の近道となるのです。