人工授精は一般的に、タイミング療法の次のステップとして考えられています。性交障害や、女性に頸管粘液不全が考えられる場合、男性側の問題にも選択させる方法です。受精から着床し妊娠に至るまでは自然妊娠と同じように成立していきます。
人工授精とは?
排卵日に合わせて、精子を子宮に送り込み受精を待つ方法です。そのために、精度の高いエコーで排卵日を的確に判断し、良い精子を選定する必要があります。排卵時期の判断は、タイミング療法と同じように、超音波検査などにより排卵日を予想していきます。また、必要に応じて月経後から排卵誘発剤を併用した治療を行います。排卵誘発剤は、排卵を促進させ妊娠率を上げることができますが、多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群のリスクを伴うため、患者様の状態をみて判断していきます。
どんな流れで治療するの?
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排卵日の判断
タイミング療法と同じように、高精度の超音波検査にて卵胞の確認を行い、排卵日を予想します
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人工授精の日程決定
排卵を予想し、人工授精を行う日程を決定します。
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精子の選定
人工授精を行う日に、精子を採取していただきます。採取した精子の中から、状態の良い精子を選定します。
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子宮内に注入
子宮内に精子を注入し受精するのを待ち、必要に応じて黄体ホルモン補充療法を行い着床をサポートします。
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着床・妊娠
人工授精がうまくいかない場合は?
治療を次のステップへ・・・
1度の人工授精で妊娠する可能性は、7~10%だと言われています。年齢や身体の状態により妊娠率は大きく異なりますが、多くの方が5回目以内で妊娠しておられます。また、人工授精を6回以上行っても妊娠率が上がらないことも分かっています。経済的・心身的な負担を軽減するためにも、今後の方針を一緒に相談していきましょう。