2019.04.21
NIPT 新型出生前診断
NIPT(新型出生前診断)とは
◆日本での現況
NIPT(non-invasive prenatal genetic testing)は、アメリカでは2011年10月に開始、日本には2013年に導入となりました。
日本では、「新型出生前診断」として周知され始めました。
日本産科婦人科学会では「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査」、 NIPTコンソーシアムでは「母体血胎児染色体検査」「無侵襲的出生前遺伝学的検査」と様々な名称で呼ばれています。
◆NIPT(新型出生前診断)とは
NIPTとは、妊婦さんから採血し、血液中に含まれる赤ちゃんのDNA断片を分析することで、赤ちゃんの染色体を調べることができる出生前診断です。
検査の対象となる主な染色体疾患は、ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーの3つです。
NIPTだけでは結果が確定しないため、陽性結果が出た際には確定的検査(絨毛検査や羊水検査)が必要です。
◆NIPTの特長
これまでの絨毛検査や羊水検査は妊婦さんには「おなかに針を刺す」こと、赤ちゃんには「流産のリスクを伴う」ことという、妊婦さんにとって大きな負担を与えるものでした。
NIPTは、妊婦さんの採血のみで検査ができるため、流産や死産のリスクがありません。
また、他の母体血清マーカー検査やコンバインド検査と比べて「精度(感度)が高い」という点も特長です。
さらに、なんといっても妊娠10週と早い時期から検査が可能です。
NIPT受診可能時の赤ちゃん
羊水検索可能時の赤ちゃん
1ヶ月以上変わるだけで赤ちゃんの大きさや、母体の変化は雲泥の差です。
また、NIPTも羊水検査も結果がでるのに約10-14日程かかります。
現在NIPTの検査を受けたくても年齢制限(35歳以上)があったり、夫婦同伴でないと受けれないなどの制限もあり、また限られた施設でしかNIPTの検査が出来ません。そのため産婦人科専門医のいない施設でNIPT検査を受けている方が大勢いられます。
当院ではNIPTについてもご気軽に相談してください。